スマホにインターネット、SNSや人工知能などテクノロジーの発展は確実に生活を便利にしてくれていますが、このこととこころの幸せは全く無関係のようです。むしろ、急速な生活の変化に人の脳とこころは適応できず、悲鳴を上げている状況にも思えます。当たり前のことですが、一生物種としてのヒトの脳の能力はテクノロジーのように猛烈なスピードで進化できるわけではないのです。
“ジャパン・アズ・ナンバーワン”とさえ言われた昭和の終わりから、30年が経ち、令和の時代になりました。この30年間の平成の日本は、多分にできすぎだった高調子と狂騒のピークから、ひたすら下降線を辿ったdepressionの時代だったのかもしれません。ご存じかもしれませんが、この一つの英単語が経済学的には「不況」と訳され、医学的には「うつ病」と訳されます。現在はといえば、アメリカと中国の間の覇権をめぐる緊張の中で、地盤沈下していく日本という構図。不安と心配のタネはつきませんが、令和はどんな時代になるでしょうか。
GAFAをはじめとするネットやバーチャルな技術が世界を席巻し、わが国においても人々の従事する職業の70%がサービス業となっています。農業や工業中心の時代と比べて、高いコミュニケーション能力が当たり前に要求されるようになりました。このことは、今日の発達障害の増加という現象における社会の側の要因の一つであり、そうでない人も神経をすり減らしながら生活しているのが実情ではないでしょうか。
精神的な苦痛やストレスの緩和には適度な運動や瞑想が有効である、といわれています。が、万能ではないでしょう。いろいろ試したけど、解決しない。そんな時は、心療内科や精神科に相談いただくのも有効な手段だと考えます。もし、あなたが心身の不調でお困りなら、どうぞお気軽に当院にご相談ください。
次のような症状は現代医療が比較的に得意とするものです。
いずれもお薬で改善が得られやすい症状です。
- 夜ぐっすり眠れない 寝つきが悪い 夜中に目が覚める
- 起床しないといけない時間の1~2時間以上も前に目が醒めてしまう
- 疲れやすい、体のだるさがとれない
- 急に息苦しくなったり、胸が痛くなったりする
- 何も理由がないのに泣きたくなる
- 集中力がなくなり仕事中ミスがふえた
- いつも楽しんでいた趣味をやる気がしない
- 何を食べても味気なくおいしく感じない
- 食欲がおち数か月の間に5kg以上も体重が減った
- 一般身体科の検査で異常のでない体の痛み
- 人前で話すとき動悸がして声や手が震えてしまう
- 鍵を済めたか何度も確認してしまい外出に手間取ってしまう
次のような症状は、統合失調症や躁うつ病などでみられる症状です。
これらの病は放置していると病状が進行する傾向があるため、早めの受診が望ましいです。本人に自身が病気であるという自覚が十分に持てず受診が難しい場合は、家族だけでもまずは当院にご相談にお越しください。
- 常に何者かに追いかけられているような感があり緊張がとれない
- 自分の部屋が監視・盗聴されているのではないかと心配
- 自分の考えが頭の中で声になっている
- 自分の考えが筒抜けになっている気がする
- そこにいない人の声が聞こえてくる
- 自室に引きこもってしまい家族とも接触を持とうとしない
- 朝早くから非常識なほど活動的である
- 気分のムラが激しく怒りっぽい
- 最近、急に金遣いが荒くなった
- 最近、急に性的に奔放になった
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予約について
初診受付は、予約制です。お電話で予約の上、お越し下さい。
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準備していただきたいもの
- 健康保険証
- 初診の際には健康保険証を必ずご持参ください。保険証をお持ちでない場合には自費診療扱いとなります。
- 服薬中の薬剤
- すでに他の医療機関を受診されている方は、現在服用中の薬剤またはその薬剤が記載されている薬剤情報やお薬手帳をご持参ください。